コラム
泊まり・住み込みの施設実習 何を準備しておけばよい?
保育士の資格を取るために欠かせない「実習」。
保育園や幼稚園での実習のほかに、「施設実習」があることをご存じですか?
実習先は児童養護施設や乳児院、障がい者施設など、さまざま。
中には、泊まりや住み込みで行う実習先もあります。
実習期間中に自宅へ帰れない場合、持ち物や事前の準備がとても大切。
忘れ物があると不安になるだけでなく、実習に集中できなくなってしまうことも…。
そこで今回は、泊まり・住み込みの施設実習に向けて、「これだけは準備しておきたい!」という持ち物や心構えをご紹介します。
実習を安心して迎えるために、ぜひ参考にしてみてください。
施設実習って何をする?
実習のための準備の前に、改めて「施設実習」とは何をするのか理解を深めておく必要があります。 保育園、幼稚園実習は子どもを相手に保育士としての仕事を学びますが、施設実習の年齢対象は幅広く、施設の種類によって実習内容も大きく変わってきます。 ■施設実習における実習施設の種類 施設実習を行う施設の種類は複数あり、子どもと触れ合う機会の多い「乳児院」「児童養護施設」「知的障がい児施設」「盲ろうあ児施設」などの他に、大人と接する「知的障がい者施設」「知的障がい者授産施設」などがあります。 それぞれの施設で、関わる対象や支援内容、求められる姿勢は異なります。 そのため、事前のオリエンテーションで説明をよく聞いたり、不安な点を積極的に質問したりすることがとても重要です。 ■保育士資格取得のためになぜ施設実習が必要? 「保育士になるなら保育園や幼稚園の実習があればいいのでは?」そんなふうに思う方もいるかもしれません。 でも実は、保育士という資格は“保育園の先生”にとどまらない役割を担っています。 児童福祉法第18条には、「保育士とは、専門的知識および技術をもって、児童の保育および保護者に対する保育に関する指導を行う者」 と記されています。 つまり、保育士は保育所での仕事に限らず、児童福祉や福祉の現場全体で活躍できる専門職なのです。 子どもを保育するだけでなく、支援が必要な子どもや家庭を支える視点を持つこと。 それが保育士に求められている役割であり、その視野を広げるために施設実習は欠かせない経験と言えるのです。
はじめての泊まり込み実習、何を準備したらいいの?
はじめての施設実習というだけでも緊張してしまうもの。 それが泊まりや住み込みとなると、「何を準備したらいいの?」「忘れ物をしたらどうしよう」と不安が大きくなりますよね。 そんな不安を少しでも解消するために、泊まり込みだからこそ必要な持ち物や、事前に準備しておくことをわかりやすくご紹介します。 ■まずは「事前オリエンテーション」で確認を 施設実習が始まる前には、多くの場合、実習先で事前オリエンテーションが行われます。 このときに「何が必要か」「持ち込み禁止のものはあるか」などをしっかり確認しておきましょう。 特に確認しておきたいポイントはこちら↓ ・持ち込み不可のものはあるか ・外出は可能かどうか ・タオルやドライヤーなど、日用品の貸し出しはあるか ・食事の提供の有無(朝・昼・夕) 施設によっては細かいルールがある場合もあります。 たとえば「外出不可」の施設では、日用品を買い足すことができません。 何かあったときのために、少し多めに準備しておくと安心です。 ■施設実習の前にやっておくと安心なこと 施設実習は、保育園や幼稚園での実習と違い、関わる対象や仕事内容が想像しにくく、不安に感じる人も多いです。 少しでもその不安を和らげるためには、実習先の施設について事前に情報を集めることが大切です。 ・どんな人が利用している施設なのか ・どのような支援が行われているのか ・職員はどんな姿勢で接しているのか そうした情報を知っておくことで、初日の不安が少し軽くなりますよ。 ■泊まり込み実習に必要な持ち物リスト 施設実習は約10日間程度の場合が多く、荷物も多くなります。 リュックやボストンバッグだけでは足りないこともあるので、キャリーバッグの使用がおすすめです。 ▼実習で使うもの 実習着(2~3着) 実習日誌(紙は多めに) 筆記用具・メモ帳 エプロン、帽子、上履 手提げバッグ(宿泊先から施設への移動用) 宿泊・食事などの必要経費(おつりのないように) ▼生活に必要なもの 寝間着、下着・靴下(多めに) タオル類(バスタオル、フェイスタオル) ハンカチ、ポケットティッシュ 洗濯洗剤、洗濯ネット 洗面道具(歯ブラシ、洗顔料、コップなど) 基礎化粧品、日焼け止め 常備薬、生理用品 健康保険証のコピー スマホ、充電器、イヤホン ビニール袋(洗濯物やゴミ入れ用) 飲み物、おやつ ▼あると安心なリラックスアイテム 好きなおやつやドリンク アイマスク、ハンドクリームなど 生活リズムの変化や、慣れない環境で疲れを感じることもあると思います。 自分を少しホッとさせてくれる、お気に入りを1つ持っていくのもおすすめです。
まとめ
泊まり込みの施設実習での準備についてお話ししてきました。 保育園や幼稚園実習と違い、多くの大人と接することもある施設実習はどういったものか不安になりますよね。 不安になるのは「知らないから」なので、まずは事前に施設のことをしっかり勉強しましょう。 実習中に必要な持ち物を確認し、少しでも実習先で疲れが取れるようなグッズも用意してみてくださいね!