コラム
秋の実習で使える!子どもとの会話が広がる声かけ例

秋の実習では、戸外遊びや落ち葉・どんぐりなどの自然との触れ合い、運動会や季節の製作など、夏とは少し違った活動が増えてきます。
「赤い葉っぱがあった!」「どんぐり見つけたよ!」など、子どもたちからも、秋ならではの発見やつぶやきが聞こえてくるでしょう。
一方で、「子どもに話しかけたいけれど、何を言えばいいかわからない」「質問しても『うん』『わからない』で終わってしまう」と悩む実習生もいるかもしれません。
そんなときに大切なのは、会話を無理に続けようとするのではなく、子どもの興味や気持ちを受け止め、少しずつやり取りを広げることです。
今回は、秋の実習ですぐに使いやすい声かけ例を紹介します。
子どもの「見つけた」「やってみたい」という気持ちを大切にしながら、楽しくやり取りしてみましょう。
子どもとの会話が広がる声掛けのコツは?
・まずは子どもの「発見」を受け止める
子どもとの会話では、最初からたくさん質問しようとしなくても大丈夫です。
子どもが何かを見つけたときは、まず「見つけたね」「大きなどんぐりだね」と、その発見をそのまま受け止めてみましょう。
例えば、子どもが赤い葉っぱを持ってきたら、「赤い葉っぱだね。きれいだね」と声をかけるだけでも十分です。
そこから「公園で見つけたの」と話してくれたら、「公園で見つけたんだね。まだほかにもあった?」と、少しずつやり取りを広げることができます。
ポイントは、保育者が一方的に話すのではなく、子どもの反応を見ながらやり取りすることです。
・秋の自然をきっかけに声をかける
秋は、子どもとの会話を広げるきっかけがたくさんあります。
特に散歩や園庭遊びでは、子ども自身が落ち葉やどんぐりなどの自然物を見つける場面も多いでしょう。
例えば、どんぐりを見つけたときには、
「どんぐり見つけたんだね。どこにあったの?」
「大きなどんぐりと小さなどんぐり、どっちが好き?」
「このどんぐり、何に見えるかな?」
「帽子がついているね。どこから落ちてきたのかな?」
「何個見つけられるかな?」
などの声かけができます。
ただし、すべてを質問にする必要はありません。
「丸いね」「つるつるしているね」「こっちは茶色で、こっちは少し明るい色だね」など、保育者が感じたことを言葉にするだけでも、子どもの気付きにつながります。
・「なんで?」と聞かれた時は一緒に考える
子どもから「なんで葉っぱが赤くなるの?」「なんで風が冷たいの?」などと質問されることもあります。
実習中にすぐ答えられないと、「勉強不足だと思われるかも」と焦ってしまうかもしれません。
でも、すべてをその場で説明できなくても大丈夫です。
「どうしてだと思う?」と子どもに聞き返したり、「一緒に調べてみようか」と提案したりすることで、子どもと一緒に考えることができます。
保育では、正しい答えをすぐに教えるだけでなく、子どもの疑問を受け止め、「もっと知りたい」という気持ちを大切にすることも重要です。
・製作中は「上手だね」だけで終わらせない
秋の実習では、落ち葉やどんぐりを使った製作などを行うこともあります。
子どもが作品を作っているとき、「上手だね」「きれいだね」と声をかけることももちろん大切ですが、それだけで終わらせないこともポイントです。
例えば、
「この葉っぱをここに置いたんだね」
「この葉っぱ、何に見えるかな?」
「このどんぐりは、どこで拾ったの?」
など、子どもの考えや工夫に目を向ける声かけをしてみましょう。
「上手・下手」ではなく、「どんぐりや落ち葉をどのように使おうとしたのか」「どんなことをイメージして作ったのか」に注目することで、子ども自身が秋の自然を使った作品について話すきっかけになります。
子どもと会話が広がらないときは?
・会話が続かないときは「答えやすい質問」を
子どもに「何してるの?」と聞いたら、「わからない」「別に」と返されて、会話が終わってしまった…。
実習では、そんな経験もあるかもしれません。
そんなときは、質問の仕方を少し変えてみましょう。
「何してるの?」という質問は自由度が高いため、子どもによっては答えにくいことがあります。
「赤い葉っぱと黄色葉っぱ、どっちが好き?」など、選択肢を作ると答えやすくなります。
また、質問を続けるのではなく、子どもの遊びに一緒に参加してみるのもおすすめです。
例えば、子どもが落ち葉を集めていたら、「先生も一緒に探していい?」と仲間に入れてもらい、遊びながら自然に会話をすることができます。
・子どもの言葉を繰り返す
会話を広げるためには、「子どもの言葉を繰り返す」という方法も効果的です。
子どもが「昨日、公園に行った!」と言ったら、「公園に行ったんだ!」と返してみましょう。
すると、「うん!どんぐりいっぱいあったよ」「お母さんと行ったの」など、さらに話してくれることがあります。
これは、子どもに「先生が話を聞いてくれている」と伝えることにもつながります。
特別な言葉を考えなくても、子どもの言葉を受け止めて返すだけで、自然な会話が生まれることがあります。
・無理に会話を続けなくても大丈夫
「実習生だから、たくさん話しかけなきゃ!」と頑張りすぎなくても大丈夫です。
子どもが一人で集中して遊んでいるときには、そっと見守ることも大切な援助です。
静かに隣に座っているだけでも、子どもが安心して遊べることがあります。
また、会話が途切れても、それは失敗ではありません。
子どもの様子を見ながら、必要なときに声をかけることを意識しましょう。
大切なのは、たくさん話すことよりも、子どもの気持ちや興味に寄り添うことです。
まとめ
秋の実習では、どんぐりや落ち葉、虫、風など、身近な自然が子どもとの会話を広げるきっかけになります。
「何してるの?」と質問するだけでなく、「大きなどんぐりだね」「赤い葉っぱを見つけたね」と子どもの発見を受け止めたり、「どっちが好き?」「どうしてだと思う?」と考えるきっかけを作ったりすることで、自然なやり取りが生まれていきます。
実習では、「何を話そう」と考えすぎるよりも、まず子どもが何に興味を持っているのかをよく観察してみましょう。
子どもの小さな発見やつぶやきを受け止めることが、会話を楽しむ第一歩です。
秋ならではの自然や遊びを一緒に楽しみながら、子どもとのやり取りを少しずつ増やしていきましょう。



