コラム
冬でも外で遊ぼう!寒い季節の戸外あそびアイデア

冬になると、風が冷たくなったり、空気が乾燥したりして、戸外あそびの時間が短くなりがちですよね。
保育実習に行って、「こんなに寒い日でも外に出るんだ!」と驚いた経験がある学生さんもいるのではないでしょうか。
でも実は、冬の外遊びには、子どもの成長を支える魅力がたくさんつまっています。
寒さに触れることで体が丈夫になり、冷たい空気の中で思いきり体を動かすことで、心もすっきりリフレッシュできます。
また、霜や冷たい風、冬ならではの自然にふれる体験は、子どもの感性を豊かに育ててくれる大切な時間です。
そこで今回は、保育学生さんが実習中や将来の保育現場ですぐに活かせる「寒い季節の戸外あそびアイデア」とあわせて、「冬に外遊びをする意味」や「気をつけたいポイント」についてもご紹介します!
冬の戸外あそびが子どもにとって大切な理由
・体力と免疫力を育てる
外の冷たい空気にふれることは、子どもにとって体を強くする大切な機会です。
寒さの中で体温を保とうとする働きが活発になり、自然と体力や抵抗力が育っていきます。
防寒対策をしっかり行ったうえで、寒い季節ならではの戸外活動を楽しみましょう。
・のびのび体を動かす機会になる
室内よりも広い戸外では、走る・跳ぶ・投げるなど、全身を使った遊びが思いきり楽しめます。
特に冬は、体を動かすうちにだんだん体がぽかぽかしてくるため、達成感や楽しさも感じやすくなります。
・四季を感じる体験になる
落ち葉や氷、白い息、冷たい風など、冬だからこそ出会える自然の変化があります。
こうした体験は、子どもが季節を感じ取り、「不思議だな」「きれいだな」と思う気持ちを育てるきっかけになります。
・気持ちの切り替えやリフレッシュに
戸外で体を動かすことで、気分が明るくなったり、その後の活動に集中しやすくなったりします。
寒い日こそ外の空気にふれることで、心と体のリフレッシュにつながる大切な時間になります。
冬の外で楽しめる遊びアイデア
ここでは、準備が少なく、保育実習でも取り入れやすい戸外あそびを紹介します。
▼落ち葉を使った遊び
・落ち葉の山に入ってみる、落ち葉をかき集めて遊ぶ
・葉っぱの色比べ、形比べ
・落ち葉スタンプや葉っぱ集め競争
・かさかさ音を楽しむお散歩
寒い季節でも、自然素材は最高のおもちゃです。
その季節ならではの自然にふれながら、思いきり楽しみましょう。
▼氷や霜を探す自然観察
・水を容器に入れて外に置き、凍る様子を観察
・葉っぱや花を氷に閉じ込める簡単な実験
・霜柱探しの探検ごっこ
冬ならではの「不思議」を見つける体験は、子どもたちの好奇心をくすぐります。
普段の戸外遊びとは少し違った特別感があり、夢中になること間違いなしです。
▼全身を使った運動遊び
・氷鬼(おにごっこ)
・しっぽ取り
・なわとび
・だるまさんがころんだ
走ったり体を動かすうちに、自然と体が温まるので冬にぴったり。
寒さを忘れるくらい、のびのび体を動かして遊ぶことができます。
▼宝探しゲーム
落ち葉や木の実など、冬の自然物を使った宝探し遊びもおすすめです。
・「赤い実を3つ探してきてね」
・「大きい葉っぱを見つけよう!」など
観察力や想像力を育てるだけでなく、子ども自身が自然を見つけ、学びにつなげる活動になります。
▼冬の景色スケッチや観察カードづくり
外で見つけたものを描いたり、色や形の違いを比べたりする遊びです。
座って行う時間は短めにし、観察だけ戸外で行って、まとめは室内で行ってもOKです。
外遊びが苦手な子へのかかわり方
寒さが苦手で、外に出ることをためらう子もいますよね。
そんなときに大切なのは、無理に参加させることではなく、「やってみようかな」という気持ちを育てる声かけです。
▼声かけの例
「一緒に外の空気だけ吸いに行ってみようか」
「5分だけ行って、寒かったら戻ってこようね」
「外の霜、キラキラしてるよ。ちょっと見に行ってみる?」
このように、最初から長い時間を想定せず、短い時間で楽しめる場面を用意することで、子どもの気持ちは前に向きやすくなります。
また、保育者や友達が楽しそうに外遊びをしている姿を見ることも、「やってみたい」という気持ちにつながる大切なきっかけになります。
冬の戸外活動で気をつけたいこと
冬の戸外遊びを安全に楽しむためには、事前・活動中・活動後の確認がとても大切です。
以下のポイントを意識しながら、子どもたちを見守りましょう。
▼服装のチェック
・手袋・帽子・上着のファスナーがきちんと着用できているか
・靴の中に砂や雪が入っていないか
・首元や手首から冷たい風が入りすぎていないか
▼遊びの前後の体調確認
・顔色や表情、元気の有無、咳などの様子をこまめに確認する
・夢中になりすぎないよう、適度に休憩や水分補給の時間を取る
▼遊具や地面の状態確認
・霜や氷で滑りやすくなっている場所がないか
・落ち葉に隠れて見えにくくなった段差や溝がないか
▼戸外後の健康管理
・手洗い、うがい、必要に応じた着替え
・室内で体を温め、落ち着いて過ごす時間を意識する
また、実習中は子どものちょっとした変化やサインに気づき、担任の先生に共有することも大切な役割です。
「いつもと少し違うかも」「あれ?」と感じたときは、遠慮せずにしっかり相談するようにしましょう。
まとめ
今回は、寒い季節の戸外あそびアイデアについてお話ししてきました。
冬の戸外あそびには、子どもの体だけでなく、心も豊かに育ててくれる力があります。
寒い季節は室内で過ごす時間が増えがちですが、外に出て風の冷たさや自然の変化を感じる経験は、子どもにとってかけがえのない学びの時間です。
保育者にとっては、子ども一人ひとりの気持ちやペースを大切にしながら、「外で遊ぶって楽しいな」と感じられるきっかけをつくっていくことが大切な役割になります。
実習で戸外あそびに参加する際は、ぜひ子どもたちと一緒に自然を楽しみ、体を動かしながら、たくさんの「気づき」や「発見」を共有してみてくださいね。



