コラム
保育実習のまとめに役立つ!振り返りと自己評価のヒント

保育実習が終わり、ほっと一息ついている学生さんも多いのではないでしょうか。
長く感じた実習期間も、振り返るとあっという間に過ぎてしまったことに気づくかもしれません。
子どもたちの笑顔や先生たちの声に支えられながら、たくさんの学びを得られたことでしょう。
でも、実習のまとめや自己評価に取り組もうとすると、「何を書けばいいかわからない…」「うまくできなかったことばかり思い出してしまう…」こんな悩みが出てくることもあります。
そんな学生さんに向けて、今回は実習を振り返るときの考え方や自己評価を書くときのヒントをわかりやすくご紹介します!
実習の振り返り、どんなことを書くの?
振り返りとは、「経験を通して学んだことを整理し、次につなげる」ことです。
ポイントは、実習中の出来事を評価するのではなく、気づきを言葉にすることです。
・どのような項目を振り返る?
実習の振り返りでは、「子どもとの関わりで印象に残ったこと」「うまくいった援助や反省点」「保育者の姿から学んだこと」「自分の成長を感じた瞬間」「今後もっと頑張りたいこと」を振り返ってみましょう。
書くときに大切なのは、「できた・できなかった」だけで終わらせず、なぜそうなったのか、次はどうしたいのかをセットで書くのが大切です。
例えば、こんな書き方です。
NG:「子どもが言うことを聞いてくれなかった」
OK:「伝え方が一方的だったかもしれない。次は子どもの気持ちを聞いてから話してみたい」
ポイントは、反省だけでなく、次に活かす工夫や前向きな気持ちを一緒に書くこと。
こうすることで、振り返りがより前向きで実践につながる内容になります。
うまくいかなかった場面こそ学びのチャンス
実習中、「もっと上手くできたらよかったのに…」と感じる瞬間は、誰にでもあります。
でも、その気持ちこそが 成長のサイン。
保育の仕事は、すぐに正解が出るものではありません。
子ども一人ひとりに合わせて考え、工夫し、失敗を重ねながら学んでいく仕事だからです。
例えば、子どもが泣いてしまった場面を振り返るとき、ポイントは「どう泣き止ませるか」ではなく、自分の対応や気持ちを丁寧に振り返ることです。
振り返りの例:「泣いている気持ちを理解しようとすることが大切だった」
このように、できなかった経験を気づきの材料に変えることが、振り返りの第一歩です。
振り返りを深めるための3ステップ
・実習中の出来事を思い出す
まずは、印象に残ったエピソードを思い出しましょう。大きな出来事でなくてもOKです。
「子どもと一緒に笑った」「先生に褒められた」「お昼寝の援助がうまくいった」など、小さな出来事からでも、自分の学びにつながるヒントはたくさんあります。
・感じたことを書き出す
そのとき、どんな気持ちになったかを正直に書くことが大切です。
「うれしかった」「焦った」「どうしていいかわからなかった」など、感情を書き出すことで、自分が何に反応したのか、どこに学びのポイントがあるのかが見えてきます。
・学んだこと、次につなげたいことを考える
最後に、「この経験から何を学んだのか」「次はどうしたいのか」を整理します。
少し客観的に振り返ることで、自分の成長点や改善点が明確になり、感情的なメモを考察のある振り返りに変えることができます。
この3ステップを意識すると、実習中に書いたメモが「考察のある振り返り」へと変わりますよ。
自己評価を書くときのコツ
自己評価では、「自分の成長」を中心にまとめることがポイント。
先生たちは完璧な実習を求めているわけではありません。
大切なのは、どんな気づきを得たか、どう変わろうとしているかです。
書き方の例をいくつかご紹介します。
自己評価は、次の順で書くと読みやすくなりますよ。
1.事実 → 実際にあったことを書く
2.気づき → その経験から学んだことを書く
3.今後の目標 → 次にどうしたいかを書く
▼具体例
・子どもとの関わり
子どもが興味を持つような声かけを意識したことで、笑顔で話してくれる姿が見られました。
まだ一人ひとりへの対応には時間がかかりましたが、今後は子どもの反応を見ながらより丁寧に関わりたいと思います。
・保育者との連携
子どもの様子を報告する際に、具体的な言葉を使うことで相手に正しく伝わることを学びました。
今後は、気づいたことを言葉にして伝える習慣をつけ、積極的に共有できるよう意識したいです。
また、実習中に書いた日誌やメモをもう一度読み返すと、当時の気持ちや学びを再確認できます。
「このとき悩んでたな」「最初は戸惑っていたけど、少しずつ慣れてきたな」など、自分の成長の軌跡が見えてくるはずです。
保育の学びは、現場での体験がすべてつながっていきます。
今日の気づきが、将来のあなたの保育観を作っていくので大切にしてくださいね。
まとめ
実習の振り返りと自己評価のヒントについてお話ししてきました。
保育実習の振り返りや自己評価は、「自分を責める時間」ではなく、「自分の成長を見つける時間」です。
上手にできなかったことも、子どもと笑い合えたことも、すべてがあなたの学びの一部。
「うまくいかなかったけど、次はこうしたい」「先生の姿から、こんなことを学んだ」
こうした一つひとつの文章が、未来の保育者としての成長につながるので、大切にしていきましょう。



