コラム
寒くなる季節に備えて!実習生もできる子どもの健康管理と予防

11月に入ると、朝晩の冷え込みがぐっと強くなりますね。
園庭で元気いっぱいに遊ぶ子どもたちの笑顔の裏で、くしゃみや鼻水が目立ち始める季節でもあります。
保育園や幼稚園では、季節の変わり目ごとに体調を崩す子が増えるため、健康管理や予防がとても大切です。
特に保育学生さんにとっては、「どうやって子どもの体調に気づけばいいの?」「予防のためにどんなことをしているの?」という部分が実習中に学びとして経験できるポイントです。
今回は、寒くなる時期に意識したい子どもの健康管理のポイントと、保育学生でも実践できる関わり方をわかりやすくお伝えします。
この知識や関わり方は、就職後の現場でもすぐに役立つ内容です!
寒くなる季節、子どもはどう変化する?
気温が下がると、大人よりも体温調節が難しい子どもたちは、冷えやすく・疲れやすい状態になります。
特に、汗をかいた後にそのままにしておくと、体が冷えて風邪をひく原因にもなります。
さらに、空気が乾燥するとウイルスが広がりやすくなり、風邪やインフルエンザ、胃腸炎などの感染症が流行しやすくなります。
だからこそ、保育者や実習中の学生が「子どもの小さな変化に気づくこと」がとても大切です。
例えば、顔色や体の温まり方、汗のかき方、遊びへの集中度など、日常の些細なサインに気づけることは、実習の学びとしても役立ちますし、就職後の現場でも即戦力として活かせる視点になります。
健康管理の基本ポイント
・衣服の調節をこまめに
子どもは遊びの中で体温が上がりやすく、「寒いと思って厚着をさせたら汗びっしょり…」ということもよくあります。
保育では、
・外へ出るときは上着を着る
・遊んで汗をかいたら着替える
など、気温や活動に合わせた衣服の調節をサポートします。
実習中の学生さんは、子どもが「暑い」「寒い」と感じていそうな様子を観察して、「少し暑そうだね」「上着を脱いでみようか?」と声をかけるだけでも立派な関わりになりますよ。
・手洗い、うがい、咳エチケット
感染症予防の基本です。
子どもたちは手を洗うこと自体が遊びのような感覚を持っています。
「バイキンをやっつけよう!」「泡がなくなるまでゴシゴシしよう!」など、楽しみながら習慣化できるようにサポートしましょう。
また、咳やくしゃみが出るときは、「口を押さえようね」と優しく伝えたり、ティッシュやマスクの使い方を見本として示すことも大切です。
・食事と睡眠のリズムを整える
寒くなると活動量が減り、食欲や睡眠にも影響が出る子どももいます。
園では、バランスの取れた給食やおやつの時間が健康維持の土台になります。
保育学生としては、食事の様子を観察して「今日はいつもより食べるのがゆっくりだな」「おかわりをたくさんして元気いっぱいだね」など、子どものコンディションを読み取る視点を持つことが大切です。
また、お昼寝の時間には布団がはだけていないか、汗をかきすぎていないかなど、細かく気を配ることも役立ちます。
・体調の変化に早く気づく
健康管理の中で一番大事なのは、「いつもと違う」様子に気づくことです。
・いつもより元気がない
・顔が赤い、唇が乾いている
・食欲がない
・遊びに集中できない
など、こうした小さなサインは、体調不良の前触れであることもあります。
医療的な判断はできませんが、気づいたことをすぐに担当保育者に伝えることがとても大切です。
寒い季節におすすめの保育活動
健康管理と聞くと「静かに見守る」というイメージがあるかもしれませんが、実は楽しい活動を通して予防できることもたくさんあります。
・外遊びで体を温める
晴れた日は積極的に外遊びを取り入れましょう。
寒いからといって室内にこもりすぎず、体を動かすことで免疫力が高まります。
遊びながら、「寒いね〜」「息が白いね!」と季節の変化を感じる声かけをすると、子どもに季節感を伝えながら体調管理にもつなげられます。
・手洗いソングや健康ごっこ遊び
「手洗いの歌」をみんなで歌いながら、楽しみながら衛生習慣を身につけるのもおすすめです。
また、お医者さんごっこなどで「咳をするときはハンカチでお口を隠す」といった動作を取り入れると、遊びの中で自然に予防の習慣が身につきます。
子どもたちは遊び感覚で取り組むため、無理なく覚えられるのがポイントです。
実習生にできる健康管理とは?
実習中の学生さんにとって、健康管理は見守りの中にある学びの一つです。
例えば、
・朝の健康チェックを一緒に見る
・食事、午睡、排泄の様子を観察してメモする
・外遊びで子どもの服装や表情を気にかける
など、これらすべてが子どもの健康を支える立派な援助になります。
さらに、観察するときには、「保育者がなぜこの声かけをしたのか」「どんな配慮をしているのか」を意識して見ると、実習後の記録にも深みが出ますよ。
まとめ
実習生もできる子どもの健康管理と予防についてお話ししてきました。
寒さが増す11月から冬にかけては、子どもの健康を守るための工夫がいっそう大切になります。
保育の現場では、単に「体調を崩さないようにする」だけでなく、子どもが自分の体に気づき、健康を意識できるように育てることも目標の一つです。
保育学生さんは、まず子どもの様子をよく見ることから始めてみましょう。
そして、優しく声をかけたり、一緒に手洗いをしたりと、小さな関わりを積み重ねることが、実習での学びにつながり、就職後も役立つスキルになります。
寒い季節こそ、あたたかい関わりを大切にし、子どもたちが元気に冬を迎えられるよう、みんなで見守っていきましょう。



