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実習前に知っておきたい!異年齢保育の工夫

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保育実習が始まる頃、「子どもたちとどんなふうに関わればいいんだろう」「うまく声をかけられるかな」とドキドキする方も多いですよね。
特に異年齢保育では、子どもたちの発達段階や性格がそれぞれ大きく異なるため、一人ひとりに合った関わり方を考える必要があります。
難しいと感じるかもしれませんが、異年齢で過ごすからこそ生まれる素敵なやりとりや成長の瞬間もたくさんあります。
今回は、実習前に知っておきたい異年齢保育の工夫を、いくつかのポイントに分けて紹介します。

実習前に知っておきたい異年齢保育の工夫とは?

・子ども同士の「学び合い」を大切にする
異年齢保育の一番の魅力は、子ども同士が自然に学び合えることです。
年上の子どもは「教える側」として自信を持つことができ、年下の子どもは「まねる側」として新しいことに挑戦できます。
例えば、おもちゃの片づけひとつとっても、年上の子が率先して片づけを始めれば、年下の子も「やってみよう」と動き出します。
実習生としてはこの流れを邪魔せず、子ども同士のやりとりをそっと見守る姿勢を心がけるといいでしょう。

・年齢に応じた声かけを工夫する
異年齢のグループでは、同じ場面でも声かけを変える必要があります。
年下の子には短くわかりやすい言葉で伝え、年上の子には少し考える余地を残した言葉をかけてみましょう。
例えば工作をしているときに、2歳児には「ここをペタッと貼ってみようか」と具体的に伝え、5歳児には「どうしたらしっかりくっつくと思う?」と問いかける、といった工夫です。
言葉のかけ方ひとつで、子どもたちのやる気や達成感は大きく変わりますよ。

・役割分担で自信を育てる
異年齢で過ごす時間には、自然と「役割」が生まれます。
お散歩のときに年上の子が年下の子と手をつないで歩いたり、着替えのときにボタンを留めるのを手伝ったりといった姿が見られるでしょう。
例えば、お散歩のときに年上の子が年下の子と手をつないで歩いたり、着替えのときにボタンを留めるのを手伝ったりする姿が見られます。
こうした役割は、年上の子どもにとって「頼られている」という喜びになり、年下の子どもにとっては「安心して挑戦できる」という支えになります。
実習生の立場からは、その役割が無理のない範囲で続けられるよう見守りながら、頑張っている姿を言葉にして認めることが大切です。

・遊びの広がりを意識する
異年齢の子どもが一緒に遊ぶとき、興味の幅が広がるのも特徴です。
例えば、積み木遊びでは、年下の子はただ積み上げるだけでも楽しめますが、年上の子は街や動物園を作るなど、物語を膨らませて遊びます。
その違いをうまくつなげてあげると、遊びはさらに豊かになります。
例えば、「○○ちゃんが積んだブロックを、△△くんのおうちの一部にしてみようか」と提案するだけで、みんなで一つの作品をつくる喜びが生まれます。
異年齢ならではのダイナミックな遊びを意識すると、子どもたち同士の関わりもより深まりますよ。

・トラブルは成長のチャンス
異年齢で遊んでいると、どうしてもトラブルは起こります。
おもちゃを取り合ったり、力の差でうまくいかなかったりすることもあります。
実習生としては「どうしよう」と慌ててしまうかもしれませんが、こうした場面は実は成長のチャンスでもあります。
大人がすぐに解決してしまうのではなく、「どうしたら一緒に使えるかな?」と問いかけたり「順番に使う?」と選択肢を提示したりして、子どもがケガしない程度に見守ることで、子どもたち自身が解決方法を考えるきっかけになります。
子ども同士で考え、協力する経験を見守る姿勢が大切です。

・自分も子どもから学ぶ気持ちを忘れない
実習の場では「子どもに何かをしてあげなきゃ」と思いがちですが、異年齢保育の中でこそ、子どもたちから学べることが本当にたくさんあります。
年下を思いやる姿、憧れのまなざし、思い切り遊ぶ姿、その一つひとつが、実習生にとっても大切な学びになります。
子どもと一緒に過ごす時間を楽しみながら、「私も一緒に成長しているんだ」という気持ちで臨むと、実習がぐっと豊かなものになるでしょう。


まとめ

実習前に知っておきたい異年齢保育の工夫についてお話ししてきました。
異年齢保育では、年齢の幅があるからこそ生まれる学びや喜びがたくさんあります。

子ども同士の学び合いを大切にし、年齢に応じた声かけや役割分担を意識することで、一人ひとりの成長を支えることができます。
また、遊びの広がりやトラブルも、子どもたちにとって大切な経験として見守る姿勢がポイントです。

異年齢の子どもたちと過ごす時間は、毎日が小さな発見の連続です。
実習生としても、異年齢保育の楽しさや魅力を感じながら学べると良いですね。

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